工場・設備紹介– Factory Introduction –

製造工程:綺麗な新設工場でワンストップ生産

当社の製品は、2015年・2020年に併設された新工場内で一貫して製造が行われております。

工程
ブレンダー

異なる素材、特徴を持った樹脂ペレットを均等に混ぜ合わせます。
自社でブレンダーを保有することに加え、長年積み上げてきた独自のノウハウを活用し、お客様の求める引っ張り強度、剥離強度に合わせたマットを製造することができます。

工程
貼り合わせ

Tダイ単軸押し出し機を使い、樹脂ペレットを加熱することで溶かし、シート上に押し出したものを彫刻ロールで成形しながら、マットの裏側に圧着成形させています。
熱を持った樹脂マット、カーペットをエンボスローラーでエンボス加工・圧着することで貼り合わせます。
貼り合わせた後、ロールとして巻き取ることや粗裁断をすることが可能です。

工程
裁断

裁断機を使い、製品形状の型を用いて裁断を行います。
大ロットや大型のマットの場合はトムソン裁断機、小ロットや小型のマットの場合は小型裁断機や自動裁断機を使うなど、用途に合わせて裁断を行います。
試作や小ロット対応、製造の効率化、ロスを減らすことでの環境への配慮など、多面的な視点から使用する裁断機を判断しております。

工程
溶着/リング打ち

●溶着
ヒールパッドや刺繍ネーム、面ファスナーなど、マット本体に溶着します。それぞれのサイズや素材に合わせて使用する機械を変更しております。
●リング打ち
カーマットに必要なリング打ちを行います。ミリ単位でのズレも出ないよう、自社で開発した専用の機械を使って高い精度を保ちつつ素早くリングを打ち込んでいきます。

工程
縫製

オーバーロックミシンや直進ミシンを使い、マットのフチ部分のオーバーロック加工、テープ加工、面ファスナーの取り付けを行います。
自社で研修を積んだ熟練のスタッフがひとつひとつ丁寧に縫製します。

工程
検品/梱包

製造工程で付着した毛くずは、エアーで丁寧に吹き飛ばして仕上がりを美しく整えます。
その後、面ファスナーが正しい位置に付いているか、縫製にほつれがないか、形状が整っているか、また樹脂面やタフト面に不具合がないかといった検品項目を厳密にチェックします。この検査基準をクリアした製品のみが梱包に進められます。
さらに、納品時には枚数を確実に確認するために、マット1枚あたりの重量を基準に総重量を算出し、実際の枚数を数えると同時に、重量によって誤差がないか二重でチェックを行います。こうして品質をしっかり確保したうえで、納品に向けた梱包を丁寧に行います。

製造の様子を動画でご紹介

保有設備一覧

貼り合わせ機
(Tダイ単軸押出し機・エンボス機・巻取り機)

単軸のスクリューで樹脂を混ぜ合わせ、熱を加え溶かしながらシート状に成形し、カーペットと圧着します。熱で柔らかくなった樹脂がカーペットの繊維と絡むことで強固な貼り合わせが可能となります。
また、貼り上がったマットをローラーで引っ張り、ロール状に巻き取ること・粗裁断をすることも可能です。

ブレンダー機

お客様の求める硬さや引っ張り強度になるように配合した樹脂を投入することで、多種多様な硬さの異なる樹脂素材を均等に混ぜ合わせることができます。

面ファスナーをアイロンのように熱溶着することができます。溶着することでマット表面に縫製跡が出ず、美しい仕上がりのマットに仕上がります。

木の型枠を使い、車のマットであれば、1台分を1ショットで打ち抜き可能です。

トムソン裁断機と同様に型を入れて裁断します。
スウェーデン鋼の金型を使用し、小型のカーペットを裁断する際に使用します。
1枚1枚職人が無駄なく金型を設置するため、マットのロスを抑えることが可能です。

小ロット生産の際に、CADデータで図面を読み込むことにより個別に裁断します。

大量生産の際と異なり型を制作する必要なく、余計な費用がかからないため比較的安価に小ロット生産をすることができます。

ヒールパットのような大きい物を熱溶着する際に使用します。金型にカーペットを乗せ、電気の熱で樹脂のみを溶かしカーペットに溶着させます。
ポリエチレンのみを溶かす高周波で溶着するため、カーペットの繊維を痛めることなく高品質な状態で溶着することができます。

超音波振動を出すことで、熱を発生させ刺繍ネームなど細かいものを熱でカーペットに貼り付けます。

刺繍ネーム程度の小さい物を溶着するのに特化した機械であり、高周波ウエルダーよりも溶着時間が短いことが特徴です。

マットにリングを圧力ではめ込みます。大量生産の際でもリング幅を高い精度を保ったままリングをはめ込むことができます。

高い精度と作業の効率化を追い求め、自社で開発した機械です。

熟練のスタッフが一つひとつ丁寧にマットの縁縫いを行う際に使用する厚物の縁縫い専用ミシンです。

面ファスナーやその他の部材を縫い付ける際に使用します。テープ縫いも使用します。

自社基準での樹脂の引っ張り強度強度や剥離強度の簡易的な検査を行うことができます。
また、検査内容をデータ化して保存することも可能です。

SDGsへの取り組み

興栄ケミカル工業所では、廃棄される予定の樹脂や裁断された端材を火力発電所や大型プラント向けの点火剤の固形燃料としてリサイクルしております。

一般的に火力発電所では、主燃料の石炭や石油をスムーズに燃焼させるために着火剤として軽油や木材ペレットやバイオマスペレット、点火用の化学物質を使用します。

その代用品として当社の端材を提供させていただき、SDGsの「目標8:持続可能な消費と生産」である資源の効率的な利用と廃棄物削減に微力ながら貢献させていただいております。